【書評】「Mackerelサーバ監視[実践]入門」Mackerelをイチから学びたい方にお勧めな一冊
こんにちは、きだぱんです。
今回は、2017年に発行された書籍Mackerelサーバ監視[実践]入門の書評です。
Mackerelの勉強をしている最中にこの本を見つけました。出版から少し時間が経っていますが、サービスを開発した方々が記した貴重な本であることや、陳腐化しない「サーバ監視の基本」的な情報が丁寧に書かれているなど、いま読んでもとても役に立つ一冊です。
Mackerelとは、クラウド時代に最適な監視モデルと誰でも簡単に使えるUIによって、システムの運用・監視にチームで取り組む文化を育むSaaS型サーバー監視サービスです。
詳しくはMackerel公式サイトをご覧ください。↓
今回ご紹介する本は、Mackerelの入門書ですがMackerelの使い方に限らず、サーバ監視の基本知識や、インフラ管理全般のノウハウについても学べる1冊となっております。
私のようなMackerel初心者の方にも、ぜひ読んでいただきたい内容となっておりますので今回レビューしていきたいと思います!!
書籍の中身はカラーの図などもあり、とても分かりやすく読みやすい内容です。実際に手を動かしながら学べるため、私のようなMackerel初心者でもしっかり学べるお勧めな書籍です!
それではいってみましょう!!
こんな方におすすめ
- Mackerelの基本的な使い方や仕組みを理解したい方
- 手を動かしてMackerelを学びたい方
- これからサーバ監視を始めたい方
- 社内のサーバ監視システムを一本化したい方
概要
「Mackerel」は,サーバにおける各種ハードウェアやアプリケーションソフトウェアの性能をリアルタイムに監視できるSaaS型サーバ監視サービス。美麗なWebUIとエンジニア志向のカスタマブルなつくりが特徴です。「はてなブログ」「はてなブックマーク」を展開する株式会社はてなが,それら巨大Webサービスを支えるITインフラのために開発した社内システムがもとになっています。本書はそのMackerelの入門書ですが,Mackerelの使い方に限らず,サーバ監視の基本知識や,はてなのエンジニアが培ってきたインフラ管理全般のノウハウについても学べる1冊となっています。
(上記販売ページより引用)
目次
- 1章 Mackerelとは何か
- 2章 Mackerelをはじめる
- 3章 監視する
- 4章 アラートを通知する
- 5章 プラグインを作る
- 6章 各種ツール連携と運用の効率化
- 7章 クラウド環境におけるMackerel
- 8章 発展的な機能
- 9章 付録
個人的お勧めポイント
具体的な活用方法とハンズオンが沢山!
Mackerelは、比較的分かりやすい操作方法になっており簡単な操作で対象のサーバを監視できます。しかし、その後どうやって自分で工夫していくかが最初の難関ポイントかと思います…
具体的な活用方法や、コマンドも丁寧に書いてあるのでそれらを見ながら実際にMackerelを触って学ぶを体験することができました。
あとは、業務内での活用事例や発展的な機能方法も記載がありました。もちろん、本書内で紹介されている内容が全てではなく、サービスによって異なるのですが、具体的な例を知ることで自分の環境にあてはめて考える手助けになることは間違いありません。
実際の画面の画像や初心者に優しい表現も多めで専門用語についても分かりやすい説明があり安心して読める内容です。
コラムも充実しています!
各章の概要をピックアップ
1章 Mackerelとは何か
監視の目的やMackerelについて考えるところからスタートします。
Mackerelの特徴や、機能性について分かりやすく書かれており、最初の取っ掛かりとして最適です。
Mackerelのアーキテクチャについての内容もあり、大変読みやすい内容となっています。
3章 監視する
ここでは、監視とは何なのか、監視の中でMackerelができること、役割について触れられています。
私は、監視と聞いて説明できるかと言われるかとなかなかできない状態でした。
監視設定ルールの考え方として、私のような監視初心者だと最初の閾値を設定すると言っても、どのような基準で閾値を決めて設定すれば良いのかと疑問に感じます。
アラートを設定したとしても、このアラートは無視しても大丈夫。や、こっちのアラートは対応しなければならないなどの暗黙のルールが出てきて、ふわっとしてしまいます。なので本当にシステムの稼働に問題があると判断できる閾値の設定が必要です。
本書では、Mackerelの説明だけでなく、監視の役割やサーバ監視の概要から教えてくれ、この章では、具体的なお勧め監視設定フローが分かりやすく載っています。
サーバ監視は一定の決まりに従っていればいいという訳ではなく運用しているサーバなどの特性や変化に合わせて監視を柔軟に育てていくことが重要だと感じました。
7章 クラウド環境におけるMackerel
7章では、AWS、Azureとの連携方法や活用方法について分かりやすく説明されています。
本書の序盤でも、
サーバ監視サービスとして提供していますが、単なる監視サービスにはとどまらない、まさにクラウド時代を切り拓くために必要なしかけをたくさん備えています。
と書かれています。
Mackerelはクラウドサービスの監視を得意としており、様々なサービスを横断的に監視しやすいサービスとなっていることが分かります。
8章 発展的な機能、9章 付録
8章、9章は少し応用な内容です。
Mackerelでは、複数のサービスを混在して使用していても一元管理できるのが魅力です。
1章から順に沿って進めていくと、基本的なグラフや監視機能を見ることができますが、Mackerelでは基本機能をさらに深堀することで、より発展的な機能が用意されています。
例えば、Mackeerelの肝となるメトリックのグラフ化を発展させ、式を組んで値を計算しグラフ化したり、 監視設定をコード化してGitHubで管理することが出来ます。
下記は、式によるグラフの利用例の一部です↓
これらを活用することで、それぞれの環境にフィットする形でMackerelを使用することが可能です。
ある程度使いこなしているユーザーのステップアップの参考になるかと思います。
最後に
今回、「Mackerelサーバ監視[実践]入門」をご紹介しました。Mackerelの操作方法だけでなく、Mackerelを使った活用方法やサービスとの連携方法まで解説している一冊です。私のような監視初心者にも分かりやすい内容となっております!
こちらの本は、2017年に発行されたもののため、現在はこの本の時と比べて魅力的な機能がたくさん追加されています。
この本をまず読んでより理解を深めていただければと思います。